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まことの手帳
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ESP32 でセンサーデータを AWS に送る #6 電源設計編

前回まで、ESP32 は USB ケーブルで給電していました。今回はこれを バッテリー+ソーラーパネルに切り替えるための部材を選定します。まだ手は動かしません。発注前の検討記録です。

はんだ付けは初めてなので、いきなり本番の基板には付けません。ブレッドボードで電源回路を検証 → 動作確認できたらユニバーサル基板にはんだ付け → 屋外用の防水ケースに収めるという3段階に分けて進めることにしました。この記事はその1段目、部材選定の部分です。

目次

最終的な構成

太陽電池パネル → CN3165(ソーラー充電コントローラ) → Li-ion バッテリー
                                                  ↓
                                         5V昇圧コンバータ → ESP32
                                         (電解コンデンサでWi-Fi送信時の
                                           瞬間電流を吸収)

センサーは BMP180(気圧・温度)だけに絞りました。Grove Light Sensor は常時通電で数mA消費するため、バッテリー運用にあたって撤去することにしました。バッテリー駆動では、繋いだままにするだけで電池寿命に響く部品を見直す必要がある、ということを今回学びました。

型番は都度、実際のページで確認した

今回、部材の型番や仕様は記憶や推測に頼らず、秋月電子・メーカー公式・Amazon等のページをその都度確認しながら詰めました。おかげで、最初に思い描いていた構成から何度か軌道修正が入りました。

RTC は在庫切れで代替品に

当初 DS3231 モジュールを使うつもりでしたが、秋月ではすでに販売終了・在庫ゼロでした。代わりに RX8900 の DIP化モジュール(¥700)を選定しています。ただし RTC は今回の発注には含めていません。まず電源回路そのものの検証を優先し、間欠動作を最適化する段階で追加する予定です。

昇圧コンバータの「入力上限」に引っかかった

最初に見つけた昇圧コンバータは 3.3V 出力版でしたが、入力電圧の上限が 3.3V でした。Li-ion 電池は満充電時に 4.2V まで上がります。この昇圧コンバータにそのまま繋ぐと、定格を超えて壊れる可能性がありました。

5V 出力版(入力 0.9〜5V)に変更し、Li-ion → 5V に昇圧 → ESP32 開発ボードに元から載っている 5V→3.3V のレギュレータという経路にしました。USB 給電のときと同じ経路を使うことになります。

出力電流も足りるか確認が必要だった

5V 昇圧コンバータの仕様を見ると、正式な品番は AE-XCL102D503CR-G、出力電流の上限は 210mA でした。一方、ESP32 は Wi-Fi 送信時に瞬間的に 200〜300mA 流れることがあります。このままだと、送信の瞬間に電圧が落ちてリセットがかかるかもしれません。

対策として、ESP32 の電源ラインに電解コンデンサ(1000μF)を1本追加することにしました。瞬間的な電流はコンデンサから供給し、平均的な電流だけを昇圧コンバータが担う、という分担です。定番の対策だそうです。

CN3165 のピン配置は、秋月のページだけでは分からなかった

ソーラー充電コントローラに選んだ CN3165 は、秋月の商品ページに「BAT IN: 3.7V Single cell Li-polymer/Li-ion Battery」としか書かれておらず、コネクタの形状が分かりませんでした。 メーカー(DFRobot)の公式サイト・Wiki・サードパーティのドキュメントを何ページか辿って、ようやく判明しました。

端子コネクタ
SOLAR INJST
BAT INJST-PH2.0 と KF396(3.96mmピッチ)端子台の両方(内部で同一)
5V/USB OUTJST(資料によっては Micro-USB という記載もあり、現物での確認が必要)
ON/OFF2ピンのジャンパーヘッダ

BAT IN に端子台があると分かったのは収穫でした。 JST の変換ケーブルを別途買わなくても、裸線のままバッテリーを接続できます。一方 SOLAR IN と 5V/USB OUT は JST 接続のみのようなので、そちらは「コネクター付コード」という、片側が JST・片側が裸線(はんだメッキ仕上げ)のケーブルで対応することにしました。この裸線側は、はんだ付け用と案内されていますが、ブレッドボードの穴に直接挿しても使えます。

検討して、見送った案

100円ショップのソーラーライトの流用

コストを抑える発想で検討しましたが、見送りました。理由は3つです。

電池の種類が違う。 100均のソーラーライトは、たいてい単3・単4型の**ニッケル水素電池(1.2V)**を使っています。今回組む予定の CN3165 は Li-ion 専用の充電回路なので、そもそも電池の化学的な種類が合いません。

発火のリスクがある。 もし「電池だけ Li-ion に交換して、ソーラーライトの回路をそのまま使う」という発想に進んでしまうと危険です。ニッケル水素用の簡易充電回路(過充電保護なし)で Li-ion を充電するのは、安全上避けるべきことでした。Li-ion には専用の充電制御(過充電保護を含む)が必須です。

そもそも出力が全く足りない。 ソーラーライトのパネルは、LED 1個を数時間光らせる分の電力を、日中かけてゆっくり充電する設計です。ESP32 が Wi-Fi 送信のたびに使う電力には遠く及びません。

何より、中身が未知の基板を分解して解析するところから始めることになり、「初心者だからシンプルにしたい」という当初の目的とは逆方向に進んでしまいます。仕様書のある既製モジュールを使うほうが、結果的にシンプルでした。

買い物リストと総費用

#商品価格入手先
15Vソーラーパワーマネージャー (CN3165)¥1,940秋月電子
2太陽電池モジュール 5W (SY-M5W-12)¥1,350秋月電子
35V出力昇圧DCDCコンバーター (AE-XCL102D503CR-G)¥300秋月電子
4電解コンデンサー 1000μF25V ルビコンPX約¥50秋月電子
5ジャンパーワイヤ(オス-オス)セット¥300秋月電子
6ジャンパーワイヤ(オス-メス) 数本約¥100秋月電子
7コネクター付コード 2P(A) 赤白(JST-PHピッグテール)×2¥100秋月電子
8リチウムイオンポリマー電池 DTP605068(PHR) 3.7V 2000mAh¥2,939マルツ
合計約¥7,080

秋月ではバッテリー本体と防水ケースが調達できませんでした。 充電コントローラの IC やモジュールは扱っていますが、電池本体・防水ケースは専門の商社やホームセンター経由が前提になっているようです。バッテリーはマルツ・千石電商・エレショップといった大手商社に在庫がありました。

なお、このバッテリーの検索結果には「PSE対象外」という表記がありました。単体のリチウムイオン電池セルは完成品とは扱いが異なる場合があり、法的な線引きは専門的です。気になる場合は購入前に販売店に確認することをおすすめします。

まだ決めていないこと

次回

部材が届いたら、まずブレッドボードで電源回路だけを検証します。CN3165 の実際のピン配置を確認しながら、ESP32 が Li-ion → 昇圧コンバータ経由で安定して動くかを見ます。動作確認できたら、はんだ付けでの恒久実装に進む予定です。

参考リンク


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